よくある疑問・お悩み

がん治療中のアピアランス(外見)ケアに関して、患者さんが日常生活で感じる疑問やお悩みにQ&A形式で答えるページです。

治療中のアピアランス(外見)ケアに関して、
がん患者さんが日常生活で感じる疑問やお悩みにQ&A形式で答えるページです。

外見の変化(顔・手・体)

Q

大好きな温泉に行きたいのですが、手術による傷あとが気になります。
何かよい工夫はありますか?

A

入浴時間は浴場が混まない食事の時間を選んだり、乳がんの方は市販の専用入浴着(バスタイムカバー)を着用するなど、人目を気にせず温泉を楽しめるよう工夫してみましょう。
周囲の目が気になるのは、①脱衣所、②洗い場の2カ所です。
[脱衣所]
タオルや腕で手術したところを覆います。
[洗い場]
手術した方が壁側にくるような場所を探します。なければ洗い場の椅子に腰かけてからタオルや腕を外します。
[入浴時]
浴槽までタオルや腕で覆って、入浴する瞬間に外します。

Q

分子標的薬による治療を行っていて、口のまわりやあごにもざ瘡様皮疹そうようひしんが出ています。ひげ剃りをしてもよいですか?

A

肌を清潔に保つためにも、ひげ剃りはおこないましょう。
T字カミソリは、皮膚に直接刃が当たり肌を傷つけやすいため、電気シェーバーを使用することをおすすめします。
剃る前に、シェービングジェルや蒸しタオルなどでひげや肌をやわらかくすると、肌への負担が軽くなります。
ひげを剃った後は、保湿剤で肌の保護をしましょう。
※強い炎症や痛みがある場合は、医師や看護師に相談しましょう。

Q

スキンケアやボディクリームは、何か特別なものを使ったほうがよいのでしょうか?

A

これまで使っていたものを、そのまま使って構いません。
肌に異常があらわれたり、いつもと違うと思ったら、医師や看護師に相談しましょう。

Q

先日、乳がんの手術をしました。
どのような下着をつけたらよいでしょうか?また、どこで購入できますか?

A

乳がんの手術後しばらくは、締め付けがきつくなくて肌に優しい素材で脱ぎ着のしやすいものがおすすめです。
スポーツブラや授乳用の前開きブラも良いでしょう。傷の痛み、違和感が落ち着いてきたら、手術前の下着を着用されてもよいです。カップとのすきまや対側とのバランスが気になる時は、パッドを入れて調整しましょう。パッドにはやわらかさや重さが様々なタイプのものが市販されています。パッドだけで調整が難しい場合は下着専門店または、病院の相談窓口や看護師にお尋ねください。

Q

治療中は美白などの美容液はつけてもいいですか?

A

配合している成分でお肌のトラブルなどなければ使うことはできます。ただし、色素沈着に対しては効果的な美容液はありません。

Q

自分は男性で、スキンケアを普段することはなかったのですが、スキンケアをしたいのですが、どのようにしたらよいでしょうか?

A

スキンケアの方法を動画でご紹介しています。
▶顔・手・体のケア(スキンケア)

Q

全身にボディローションやクリームを塗布するのが大変です。何か良い方法はないですか?

A

保湿入浴剤を使用すると、背中など自分で塗りにくいところの保湿ができます。
ドラッグストアやスーパー、オンラインショッピングなどで購入することができます。

Q

冬でも日焼け止めをつける必要がありますか?

A

日焼けは色素沈着を起こしやすくします。
紫外線対策は天気や季節を問わず、1年を通して行うことが大切です。
外出や屋外活動をするときは、しっかり日焼け対策をしましょう。

外見の変化(爪)

Q

薬の影響で爪の変色があり、名刺交換や資料説明など、人前に手を出すのが恥ずかしいです。
何かよい方法はありますか?

A

爪は人の目につきやすく、自分からも見えやすいので、気になる人も多いと思います。爪の変色は市販のマニキュアでケアできます。
詳しい爪のケア方法は、本WEBサイトの「外見のお悩みをサポートするお役立ち動画集」をご覧ください。
▶爪のケア

Q

爪にちょっとした違和感がありますが、生活に支障はありません。
放っておいても大丈夫でしょうか?

A

いつもと何か違うと感じたら、医師や看護師に相談してみましょう。
日々のケアで緩和できる場合もあります。

外見の変化(髪)

Q

運動をしたいのですが、ウィッグを装着しているのでずれたりしないか心配です。
ウィッグのずれを防ぐ方法はありますか?

A

激しい運動をしたり、強い風が吹いたりするとウィッグがずれることがあります。
ピンやクリップで留めたり、ウィッグの上から帽子やターバンを装着して固定する方法があります。

Q

抗がん剤治療中ですが、パーマやヘアカラーをしてもいいですか?

A

ヘアカラーは頭皮への刺激が強いため、治療中は避けたほうがよいとされています。
どうしてもヘアカラーをする必要がある場合は、必ず医師や看護師に相談しましょう。

Q

治療によって、髪が抜けてしまいました。
発毛剤や育毛剤を使ってもよいでしょうか?

A

治療による脱毛が気になり、発毛剤や育毛剤を使いたいという方もいらっしゃいますが、十分な効果が確認された製品は、今のところありません。
脱毛について不安や悩みがあるときは、医師や看護師、薬剤師に相談しましょう。

Q

運転免許証の証明写真は、ウィッグや帽子をかぶって撮影してもよいのでしょうか?

A

がん治療による脱毛や手術痕など、医療上の理由があれば、帽子等を着用した写真の使用が認められています。
お手続きの前に、あらかじめ運転免許センターに問合せておきましょう。
また各種証明写真についても、理由があれば着用が認められる場合がありますので、こちらもお手続きの前に、あらかじめ各窓口に問合せて確認するのがよいでしょう。

Q

美容院にはいつから行ってもいいですか?まばらな髪の時、美容室に行ってもいいですか?

A

病院に理美容室がある場合は、個室やカーテンなどの設置がある場合があります。病院以外の理美容室を検討する場合は、事前にお店に電話をして相談してみるとよいでしょう。

Q

髪が抜けるので、シャンプーをしたくないのですが

A

頭皮を清潔に保ちましょう。清潔に保っていないと、毛穴がつまるなど皮膚トラブルの原因になります。

外見の変化(まゆ毛・まつ毛)

Q

うまく眉が描けません。アートメイクをした方がよいでしょうか?

A

まゆ毛を描くのが苦手な方は、「まゆ毛スタンプ」や貼るだけで簡単な「まゆ毛シール」、なぞるだけで描ける「テンプレート」などを使うのもおすすめです。
アートメイクを検討する際は、医師や看護師に相談をしてみましょう。

外見の変化(メイク)

Q

いつも通り、メイクをしても大丈夫ですか?
何か特別なアイテムを使ったほうがよいのでしょうか?

A

いつもと同じようにメイクしていただいて問題ありません。
またメイクによって、治療によってあらわれやすいまゆ毛・まつ毛のお悩みや、肌のくすみ・シミ、クマをカバーすることもできます。
詳しいメイク方法はこちらでご紹介しています。
▶メイク
ただし、肌に異常があらわれたり、いつもと違うと思ったら、医師や看護師に相談しましょう。

食事

Q

治療をはじめてから食欲がありません。
体のためにも、がんばって食べたほうがよいですよね?

A

バランスのよい食事は心がけたいですが、治療によるストレスや副作用によって食欲がわかなくなったり味覚が変化することも。それぞれの症状によって食事の内容を工夫してみるのもおすすめです。
症状別のおすすめレシピはこちらでご紹介しています。
▶食べたいものを食べたいときにおいしく食べるレシピ
それでも体重が減り、気力もわいてこないときは、適切な支持療法と薬剤の調整が必要になりますので、医師・看護師に相談しましょう。

運動

Q

趣味のゴルフに行きたいのですが、大丈夫でしょうか?

A

適度な運動は、筋力を維持したり代謝を活発にしたり、ストレスを減らしたりします。
ゴルフなど、運動をしたくなった際は、まずは医師や看護師に相談をしてみましょう。

Q

乳がん手術後の皮膚の突っ張り感や腕の上がりにくさが気になりますが、安静にした方がよいのでしょうか?

A

乳がん手術後のケアのポイントは、①ストレッチ、②保湿です。
手術をした側の腕が上がりにくくなることがありますが、術後早期(手術3日後〜1週間程度)から少しずつ動かして腕を動かす範囲を広げていきましょう。ご自宅でも肩関節や脇腹のストレッチを行うことが大切です。
また、リンパ浮腫の悪化を防ぐためにも、肩関節や肘関節を動かしてリンパ液の流れを促進する運動を行いましょう。窓拭きや洗濯物を干すなどの家事の中でもストレッチができます。
※運動をするときは、必ず医師や看護師に相談のうえ、行ってください。

Q

抗がん薬の治療中に運動やスポーツを快適にするコツを教えてください。

A

ピンやクリップを使ったり、ターバンで固定したりするとウィッグが安定します。ネックウォーマーを帽子のようにかぶるのもよいでしょう。ネックウォーマーは頭頂部が開いているので、スポーツをしているときでも頭に熱がこもらず快適に楽しむことができます。

その他

Q

温泉や、銭湯に行ってもよいのでしょうか?

A

治療のタイミングによっては、医師や看護師に相談してから検討した方が良い場合もあります。
温泉や銭湯へ行こうと思った際は、事前に医師や看護師に相談をしてみるのがよいでしょう。

Q

お風呂に入浴剤を入れてもいいですか?

A

入浴剤は入れても問題ありません。保湿タイプの入浴剤を使用すると、皮膚の乾燥を防ぐこともできます。

Q

治療中、お風呂に入ってもいいですか?

A

体を清潔に保つためにも、お風呂(シャワー浴)が可能な場合は、できるだけ毎日入りましょう。